事業再構築補助金【3月17日公表:事業再構築指針の手引き】
事業再構築指針【令和3年3月17日公表】
事業再構築指針の手引きが公表されました。
https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/pdf/shishin_tebiki.pdf
(出典:経済産業省HPより)
■事業再構築補助金のポイントを、「類型」「必要となる要件」「類型ごとの例」の3つの観点でまとめました。ご参考にしてください。
★ポイント1 事業再構築の類型は5つ(中小企業卒業枠、グローバルV字回復枠を除く)
(1)新分野展開・・・新たな製品等で新たな市場に進出する
(2)事業転換・・・主な「事業」を転換する。主たる業種を変更することなく、主たる事業を変更すること。
(3)業種転換・・・主な「業種」を転換する。新たな製品等を製造等することにより、主たる業種を変更すること。
(4)業態転換・・・製造方法等を転換する。製品等の製造方法等を相当程度変更すること。
(5)事業再編・・・事業再編を通じて新分野展開、事業転換、業種転換又は業態転換のいずれかを行う。
★ポイント2 必要となる要件
(1)新分野展開・・・①製品等の新規性要件、②市場の新規性要件、③売上10%要件
(2)事業転換・・・①製品等の新規性要件、②市場の新規性要件、③売上10%要件
(3)業種転換・・・①製品等の新規性要件、②市場の新規性要件、③売上10%要件
(4)業態転換・・・①製造方法等の新規性要件、②製品の新規性要件、③設備撤去等又はデジタル活用要件、④売上10%要件
(5)事業再編・・・①組織再編要件、②その他の事業再構築要件
★ポイント3 類型ごとの例
類型や要件だけでは、どういった事業が対象になるのかわかりづらいですので、要件に当てはまる、または当てはまらないとされている例を記載します。
(1)新分野展開
× アイスクリームを提供していた事業者が新たにかき氷を販売する場合
>ダメな理由 あかき氷の提供によりアイスクリームの売上高は減少すると考えられるため
× アイスクリームを提供している事業者が、バニラアイスクリームに特化して提供する場合
>ダメな理由 アイスクリームの市場の一部のみを対象とするものと考えられ、市場の新規性要件を満たさないと考えられるため
(2)事業転換
〇 日本料理店が、換気の徹底によりコロナの感染リスクが低いとされ、足元業績が好調な焼肉店を新た内開業し、3年間の事業計画期間終了時点において、焼肉事業の売上高構成比が、標準産業分類の細分類ベースで最も高い事業となる計画を策定している場合
〇 プレス加工用金型を製造している下請事業者が、業績不振を打破するため、これまで培った金属加工技術を用いて、新たに産業用ロボット製造業を開始し、5年間の事業計画期間終了時点において、産業用ロボット製造業の売上高構成比が、日本標準産業分類の細分類ベースで最も高い事業となる計画を策定している場合
(3)業種転換
〇 レンタカー事業を営んでいる事業者が、新たにファミリー向けのコロナ対策に配慮した貸切ペンションを経営し、レンタカー事業と組み合わせた宿泊プランを提供することで、3年間の事業計画期間終了時点において、貸切ペンション経営を含む業種の売上高構成比 が最も高くなる計画を策定している場合
〇 コロナの影響も含め、今後ますますデータ通信料の増大が見込まれる中、生産用機械の製造業を営んでいる事業者が、工場を閉鎖し、跡地に新たなデータセンターを建設し、5年間の事業計画終了時点において、データセンター事業を含む業種の売上高構成比が最も高くなる計画を策定している場合
(4)業態転換
〇 ヨガ教室を経営していたところ、コロナの影響で顧客が激減し、売上が低迷している事を受け、サービスの提供方法を変更すべく、店舗での営業を縮小し、オンライン専用のヨガ教室を新たに開始し、オンライン専用のヨガ教室の売上高が、3年間の事業計画期間終了後、総売上高の10%以上を占める計画を策定している場合
〇 健康器具を製造している製造業者が、コロナの感染リスクを抑えつつ、生産性を向上させることを目的として、AI・IoT技術などのデジタル技術を活用して、製造プロセスの省人化を進めるとともに、削減が見込まれるコストを投じてより付加価値の高い健康器具を製造し、新たな製造方法による売上高が、5年間の事業計画期間終了後、総売上高の10%以上を占める計画を策定している場合
× 飲食店が、設備の撤去も最適化のための在庫管理・シフト管理等を行うデジタル技術の活用もなく、単にテイクアウト販売を新たに始める場合
× 衣料品販売店を3店舗経営する企業が、新たに同様の販売店をもう1店舗開店する場合
× 衣料品販売店を経営する企業が、すでに行っているネット販売事業でポイント制度を導入する場合
× 衣料品販売店を経営する企業が、すでに別々に行っているネット販売事業とサブスク事業を組み合わせ、ネット・サブスク事業とする場合
事業再構築補助金の申請をご検討されている事業者様の参考になれば幸いです。
*公募は3月の予定ですが、現時点でたくさんのご相談をいただいております。
ご相談の多くは、事業再構築の構想からのご相談です。本気で事業再構築を考えられている企業様は現段階でアイデアがまとまっていなくても、何らかのヒントをお伝えできると思いますので、お早めにご連絡いただけると幸いです。
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